「リボンの騎士」オープニングテーマ
本稿は「橋本音源堂」HPへ移行しました。
内容も改訂/up dateしてありますので、下記リンクよりお越し下さい。
橋本音源堂HP:「リボンの騎士」 オープニングテーマ
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今更私が申し上げるまでもないことだが、
スティーヴィー・ワンダー (Stevie Wonder 1950- )
は本当に凄いミュージシャンである。
最初のアルバム”Fingertips"を上梓したのがまだ幼い1963年、以降全米No.1ヒットは9曲、3作品連続を含むグラミー賞受賞16回…。評価されたのは当然で、単にメロディーの良さとかそういったことだけではなく、彼のアルバムを聴くと実に細部にまで神経の行き届いた音楽作りに感心する、いや圧倒される。
音楽として全てが整っている。ベース・ラインもホーン・セクションのフレーズも煌きに満ち、繰り出される音、リズム全てが”美しい”。本邦のポップスなどを聴いていると、せっかく光るもの、魅かれるものを持っていても”汚なさ”が同居していて、ゲンナリさせられることが少なくない。その意味でスティーヴィー・ワンダーの完成度はとてつもなく高い!
♪♪♪
”Isn't She Lovely”は、愛娘の誕生に対する喜びと感謝が爆発するナンバーで、1976年のアルバム”Songs in the Key of Life”に初出、現在もCMに使用されるなど人気の高い楽曲だが、近年アレンジを変えてシングル盤の発売もされた。とてもハッピーな音楽であり、イントロからしてゴキゲンなGrooveぶりで、いつも聴くと元気をもらう。一体どうしたら、こんなゴキゲンな音楽を生み出せるんだろう?
しかも、この素敵な曲すらがスティーヴィー・ワンダーの世界では序の口に過ぎず、心に残る名曲が溢れんばかりに存在するのだ。私にとっての愛聴盤は、長い彼のキャリアの中から生み出されてきた名曲を集めたベスト盤(冒頭画像)※で、折に触れて聴いている。理屈抜きに素晴らしい!
※お気に入りの曲の中で” I Wish” だけは収録されておらず(残念)、これは別のCDで。
♪♪♪
さて、そんなスティーヴィー・ワンダーの名曲たちを吹奏楽の世界に!という野望(?)から生まれたのが
「スティーヴィー・ワンダー・メドレー」
(杉本 幸一編曲)
である。
実はこの作品を上梓する前から、長いこと杉本氏と構想(妄想?)を暖めていたことを想い出す。これだけ素晴らしい曲があるスティーヴィー・ワンダーの作品の中から、どの曲を選ぶか?
杉本氏とお話しながら悩みに悩む中、身に沁みて判ったスティーヴィー・ワンダーの凄さ。彼はこれだけ長いキャリアの中で、まるで別のミュージシャンに生まれ変わったかのように、時代に即応して音楽を生み出し続けているのである。
昔の曲をアレンジし直した、という次元ではない。音楽を、「歌」を創るその初手の段階から、時代の空気といったものを確りと捉え、楽曲を送り出している。迎合しているのではなく、まさに自分に取り込んでいると感じさせるところがまた凄い。変幻自在に最先端のミュージシャンであり続けてきたということだ。
こうしたスティーヴィー・ワンダーの変貌ぶりになかなか的が絞れず、杉本氏にも大いに悩んでいただいた結果、より吹奏楽の特質に合致したという観点から、このメドレーはスティーヴィー・ワンダーの初期の作品を中心に編まれることとなった。
創作過程で「”心の愛”でなく”回想(I Wish)”で行きましょうよ!」などという私の勝手な思い入れを受容れて下さった杉本氏には、心から感謝したい。
スティーヴィー・ワンダー・メドレー
(Stevie Wonder Medley)
My Cherie Amor
You're the Sunshine of My Life
I Wish
Sir Duke
For Your Love
編曲:杉本 幸一
(Koichi Sugimoto 1958- )
発売:ウインドギャラリー
http://www.wind-gallery.co.jp/wind-gallery.html音源:加養 浩幸cond.
土気シビックウインドオーケストラ
”お約束”のバッキングやカウンター・メロディーなども存分に活かし、スティーヴィー・ワンダーの楽曲の良さを発揮させた、素敵なアレンジになっている。ポップス・ステージのトリを飾るにも充分であり、お薦めします!
(ところでこのアレンジが出来上がったころ、「スティーヴィー・ワンダー」すら知らない方々が吹奏楽界には多数居ることが判って、杉本氏ともども愕然としたという逸話がある。
皆が「私、クラシック以外は聴きませんの。」なんてわけでもないだろうし、やっぱり吹奏楽界の人たちには、「音楽を聴く」というプリミティブなことをもっとやって欲しいと思わされた。音楽に対してもっと興味を持つべきというか…。
決してスティーヴィー・ワンダーの曲を演奏するために、じゃなく、それが自分の演奏や音楽生活に必ずプラスになるのだから。)
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12月、クリスマスの季節。キリスト教徒でない日本人までが浮かれることを揶揄する向きもあるが、私はいいんじゃないかと思う。実際いい想い出もたくさんあるし、今は子供たちが楽しむ姿を見るだけでうれしい。クリスマスはまた、素敵な音楽に溢れる季節でもある。
クリスマス・ソングの私の愛聴盤、それがこの
「クリスマス・ポートレート/カーペンターズ」。
リチャードのプロデュースとアレンジが実に素晴らしく、アルバムの隅々にまで彼のセンスが行き届いている。
冒頭の「天なる神には」 (It Came upon a Midnight Clear)からして凄い。短いがモダンでハイセンスな渾身のアレンジで聴かせるこのアカペラ・ナンバーに続いて、フル・オーケストラを駆使した序曲。-ゴージャスでハッピーなオープニングだ。
さまざまな表情で定番のクリスマス・ソングを聴かせることはもちろん、クリスマスにちなむインストゥルメンタル楽曲も豊富に織り込み、このアルバム自体が素敵なクリスマス・パーティーのよう。
なのに、そのクリスマス・パーティーに
カレンの姿がない。
カレンはどこ?と探したくなるその瞬間、伸びやかなカレンの歌声が「クリスマス・ワルツ」(Christmas Waltz )のメロディーとともに現れる。ここまでカレンを温存する演出の過不足のなさ・・・実に心憎い!
以降、カレンの綺麗な歌声がクリスマス・ソングを楽しく、また艶やかに、また清らかに、或いは暖かに歌い上げるさまはご想像いただけることだろう。
☆☆☆
私にとっての”この一曲”は
「メリー・リトル・クリスマス」
(Have Yourself a Merry Little Christmas )
”運命が許すなら、これからもずっと一緒にいましょう。木のてっペんに星をのせて、ささやかながら楽しいクリスマスを・・・”
-小倉悠加 訳
というロマンティックなナンバーだが、とにかくいい。
本当にじーんとくる。
♪ From now on your troubleswill be miles away ~
というフレーズのふくよかさ、
♪ Hang a shining star upon the highest bough ~
の澄み切った高音。
カレンの美声は神懸りで、私の心に強く、暖かく響く。
素敵な季節に、素敵な音楽を遺してくれたカレンに(もちろんリチャードにも)、感謝。
※このアルバムは元々2枚のLPを1枚のCDに編集したものですが、全21曲の1990年版をおすすめします。全16曲に再編集した2001年版もありますが・・・http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000002GHQ/ref=olp_product_details/249-4576077-1441121?ie=UTF8&seller=
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カーペンターズ(CARPENTERS)はとにかく大好きで、今でもよく聴く。
初めて聴いたのは小学6年生のとき。生まれて初めて買ったレコードもカーペンターズ。美しく暖かいカレンの歌声と、隅々まで美的感覚をめぐらせたリチャードの楽曲。彼らの音楽は、真の意味での「綺麗」という言葉で評するのがふさわしい。中でも最も好きな曲の一つが
「雨の日と月曜日は」
(Rainy Days and Mondays) 。
大ヒット曲 "For All We Know" "Superstar" も収めたカーペンターズ絶頂期/1971年のアルバム”Carpenters"に収録。
"Rainy days and Mondays always get me down."
という歌詞に思わず共感させられてしまうから、というだけではない。
イントロからエンディングに至るまでフィーチャーされたハモニカの、ノスタルジックな音色。中間部のジャジーなSaxアドリブのソウルフルなプレイ。感情を表現し、刻々と表情を変えるリズムス・・・これらがふくよかなカレンの歌唱を引き立てるさまは、次元の高い音楽の喜びを与えてくれる。
何度聴いても、いいなあ。
(カーペンターズについては、また色々な曲に触れたいので、今日はここまで。^^)
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