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2009年7月21日 (火)

アルヴァマー序曲

LpAlvamar Overture
J.C.バーンズ
(
James Charles
Barnes 
1949- 





本邦吹奏楽界で最大の人気曲の一つであるが、有名かつちょっと変わったエピソードを持つ。
作曲者ジェームズ・バーンズが日本においてこの曲の演奏を聴くたびに、「テンポが速すぎる!」と驚きと嘆きを繰り返すことになった、というのだ


なぜそんなことになったのか、というと理由は明白である。
「アルヴァマー序曲」が日本に紹介されたのは、CBSソニーから「吹奏楽コンクール自由曲集’82」というLP(冒頭画像)の発売によってであった。
(このアルバムは「春の猟犬」「第3組曲」(A.リード)、「インヴィクタ序曲」(J.スウェアリンジェン)、「フォール・リヴァー序曲」(R.シェルドン)といった名曲を多数同時収録し、演奏自体も屈指のレベルという名盤なのだ。)

そして、このアルバムに収録された
汐澤 安彦cond. 東京佼成ウインドオーケストラ
の演奏した「アルヴァマー序曲」のテンポこそが、鬼のように速いのである!

冒頭(Allegro Vivo)、バーンズの指定テンポは=132。これに対し、その演奏は=160前後という快速さ!新曲の情報はCBSソニーのレコードだけが頼みだった時代でもあり、この演奏は何の違和感もなく受容れられた。

それどころか、その”快速さ”は楽曲のエネルギーを格段に高め、コントラストを鮮烈に描いてカッコイイことこの上なく、日本の吹奏楽ファンをあっという間に席捲してしまった。「アルヴァマー序曲」とはこういう快速な曲だ、と完全にイメージが出来上がってしまったのだ。これは、作曲者バーンズが想像もし得なかった事態と云えよう。

かくして、「アルヴァマー序曲」は日本で完全に独り歩きし、”バーンズ=アルヴァマー”と、彼の代名詞として受け取られたほどの人気となった。
だから、彼の名作「呪文とトッカータ」が登場した時には、「へぇーっ、バーンズってこんなシリアスで先進的な曲も書く人なんだー。」などと、今思えばお門違いな感慨を持たれた方が、私以外にも多くいらしたのではないだろうか?

Photo_8そして、日本中の吹奏楽ファンに刷り込まれたこの
”汐澤快速アルヴァマー”
は、多くのバンドを”ハメる”ことにもなった。あの快速さに憧れ”ぶっ飛ばした”バンドは、その多くが終盤のポリリズムで爆死することになったのである。^^)

それでも悔いなし、と思えるほど、”快速アルヴァマー”はカッコ良かった!「あんな風に演奏したい」と思わせるだけの抗し難い魅力が、確かに存在するのだ。

バーンズに対しては些か失礼な話だが、あの快速演奏がなかったら「アルヴァマー序曲」はここまでの人気曲になり得ただろうか?
その意味でも”汐澤快速アルヴァマー”はアリだし、改めてBRAVO!の歓声を贈りたいと思う。

♪♪♪


(以下の楽曲内容についても”汐澤快速アルヴァマー”のイメージに基いて述べる。)

「アルヴァマー序曲」1981年の委嘱初演。題名はバーンズの住むカンザス州にあるゴルフ場の名前なんだとか。標題音楽の要素はあまりなさそうだ。
 ※ Alvamar Country Club : HPはこちら

急-緩-急の典型的な序曲形式。親しみやすい旋律と、モダンなリズム・サウンドを持っており、それが人気の源であろう。
Photo_2快活な序奏部に続いて、Tromboneの8分音符シンコペーションによる伴奏が、流麗な第一主題を導き出す。
(この伴奏がハーモニーとリズムを延々と支え続けるため、Trombone奏者は前半で著しくスタミナを失うのであった…。^^)
Photo_2これを受けたTrp.の第二主題は2拍3連符が印象的で、仄かな憂愁が込められている。
Photo_3快速部では、大きなフレーズの2つの旋律とリズミックな伴奏との対比が、楽曲の魅力を途切れさせることなく推進していくのである。

密やかに始まって徐々に緊迫を解き放ち、ついには豊かなサウンドを轟かせるブリッジを経て、ロマンティックな中間部となる。ここでは実に美しく、暖かい旋律が聴かれる。
Photo_4それが各楽器の音色を活かして受継がれて行き、やがて大きく押し寄せる波のように、高揚して聴くものの心を攫うのだ。

パーカッションのリズムがどんどん近づいてきて、コンパクトな再現部。そして全曲のクライマックスであるポリリズムへ!
Photo_5ここでは快活に、そして目まぐるしく動き回る木管群をバックに、中間部の旋律が高らかに奏される。
途切れないスピード感・緊迫感と、スケールの大きな旋律が渾然一体となった、感動的なクライマックスだ。

ファンファーレ風の楽句に続き、木管群のリズミックな伴奏とともにコーダに突入、鮮烈なサウンドの輝きに包まれて全曲を終う。

♪♪♪

音源は以下2つを対比的にお聴きいただきたい。

Photo_6汐澤 安彦cond.
東京佼成ウインドオーケストラ

これが伝説の”汐澤快速”!大胆に、そして鮮やかにぶっ飛ばす必聴の演奏には、理屈抜きに感じる快感があるだろう。
演奏から発散される音楽のエネルギーが凄いし、中間部の作りも丁寧。
            [演奏時間:6’45”]

Photo_7ジェームズ・バーンズcond.
東京佼成ウインドオーケストラ

作曲者自作自演、作曲者意図本来のテンポ(指定より遅め?)で演奏される演奏。受けるイメージの違いが大変興味深い。
[演奏時間:8’30”]


【他の所有音源】
 フレデリック・フェネルcond. 東京佼成ウインドオーケストラ
 木村 吉宏cond. 広島ウインドオーケストラ
 WARNER BROS.社 デモンストレーションCD(演奏者不明)
  おけいはんウインドオーケストラ (指揮者不明)[Live]
  山本 正人cond. 東京芸大卒業生吹奏楽団
 渡邊 一正cond. 東京佼成ウインドオーケストラ
  丸谷 明夫cond. なにわオーケストラルウインズ[Live]
 現田 茂夫cond. 大阪市音楽団[Live]
  ジェームズ・バーンズcond. シエナウインドオーケストラ
 
♪♪♪

作曲者の意図を確りと汲み取り、基本を楽譜に忠実なスタンスに置く-その上でセンスよく演出、ニュアンスを加えていくのが、演奏者としての王道なのは当然だ。
しかし、大胆な解釈が思いがけない音楽の魅力を覚醒させることもある。”汐澤快速アルヴァマー”はそれが成功した稀有な例である。高いセンスと的確な判断が必要で、誰にでもできるものではない。

作曲者バーンズの嘆きは真摯に受け止めるとして、「まあ、これはこれでいいじゃないですか。」と申上げるほかない-と私は思う。

(Revised on 2016.11.5.)

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コメント

快速アルヴァマーと基本アルヴァマーとでは2分程も時間が違うんですね。なるほどなるほど・・それだけ短縮すれば難しくもなるわなぁ(-_-;)

個人的には譜面上さほど難しく思えないのですが(難しいと言うよりongendoさんも言われてらっしゃる通り、激しく体力を奪うので疲れる曲という印象の方が強い)、この快速アルヴァマーの存在こそがこの曲の難易度をグンと引き上げた要因のように思えますね。

何はともあれ、バーンズの作品で特に広く愛された曲の一つであることは間違いないアルヴァマー序曲。近頃ではこの曲もあまり演奏されなくなったような気もする昨今ですが、久々にやってみたくなりました。

投稿: mitakasyun | 2009年7月22日 (水) 00時12分

mitakasyunさん、コメント有難うございます。
「テンポの速いバンドがあった」んじゃなくて、ほぼ日本中のバンドが速いテンポでアルヴァマーを演奏するんですから、バーンズも「何なんだ???」って当惑したんでしょうね。^^)
手堅いというイメージのある汐澤先生の演奏ですが、大胆なぶっ飛ばしや、突き抜けた快演も残されていますよね。
職人的にあれだけ多数の録音を吹奏楽界に残されている中でのことですから、凄いことだと思います。

投稿: 音源堂 | 2009年7月22日 (水) 09時34分

初コメント失礼致します。

自分の参加している吹奏楽団で、今まさに「アルヴァマー」を練習していて、なんともタイムリーな!とにやにやしていました(ただのヘンな人ですね;)。

自分は現在30代ですが、中学生の頃はコンクールなどで必ずどこかの団体が演奏していましたね。
旋律(屈指の名旋律だと思います)、対旋律、伴奏といいバランスで書かれている、ある種「お手本」のような曲だからかな、と思っています。
ただ譜面はそんなに難しくないのに、えらく疲れる印象がありますね、やっぱり…(チューバは下支えが大変です!;)。

投稿: 寒風亭楓々 | 2009年7月25日 (土) 10時09分

寒風亭楓々さん、ようこそお越し下さいました。コメントを有難うございます!

仰る通り、判りやすくも旋律をはじめとして大変魅力的な曲です。それが快速に演奏されるとキラキラ眩く輝いて…胸のすくような音楽になりました。その輝きに、快感にみんなダマされて?必死に速いテンポで練習するハメになったんだと思います。^^)

私は大学入学間もないコンサートで演りました。1stの4年生のアシ…です。4年生はAllegro Vivo の伴奏は全く吹いてくれないので、私は例の8分音符シンコペーションをひたすら懸命に吹きました。漸く大好きな中間部に辿り着き、吹こうとしたら「あ、ここは1本ずつだから、キミ休み。」(絶句…そんなことに気を遣うほど上手いバンドかよ、ここ!なぁんて若気の至りで内心怒ってました。^^;)

…てなわけで、私はアルヴァマーを演ったことがあると言っても、「演ってない」のです。(笑)

投稿: 音源堂 | 2009年7月25日 (土) 14時29分

アルヴァーマは金管キツイ

投稿: ァ | 2009年7月29日 (水) 16時03分

81年か2年ころ、普門館で佼成Wの演奏を聴く機会があり、そこで日本では初演とか何とか、メロディーの美しさに鳥肌が立ったのを覚えています。第二主題の対旋律がツボにはまりました。
その時は確か、Symphonia Festiva、ラフマニノフのSymphonic Dancesなど、何とも楽しく懐かしい演目だったのを覚えています。
探したら、まだスコア持ってました(笑)。

投稿: きみ | 2009年8月 2日 (日) 13時50分

当時の佼成はとても意欲的で次元の高い演奏を聴かせてくれてましたですよね。何だか懐かしく感じます。

投稿: 音源堂 | 2009年8月 2日 (日) 20時40分

 こんにちは。また個人的な回想で失礼します。
 この曲は、私は指揮をしたことがあります。確か昭和58年(1983年)の秋ですから、今思えば結構な新曲だったのですね。
 自由にできる資金がほとんどなかったこともあり、当時のLPは探しに行くこともなく、指揮者としてはかなり職務怠慢でした。したがってスコアだけからの音楽作りになりましたが、それでもM.M.=132よりはやはり速く、たぶん150前後にした記憶があります。私は不勉強でしたが、曲を持ってきた(だとしたらおそらくは汐澤の快速ぶりにも嵌まったであろう)楽員の進言があり、でも汐澤のテンポは技術的に無理と判断して落ち着いた結果かもしれません。ちなみに、中間部では私の好き放題をさせて貰いました。“急”が快速ならば“緩”は鈍行です。やり過ぎはカッコ悪いのも承知でrit.にmoltoを付けたり…。ただでさえ疲れる曲なのに楽員たちはよくやってくれました。
 そんな訳で、数年後に私が汐澤の演奏を初めてCDで聴いたときは、「えっ、こんなに速いの?」が第一印象でした。「いくら何でも…」と思ったような気さえします。でも、何度も聴くうちに汐澤のは名演だと思うようになりました。存命の作曲者には確かに気の毒ですが、作

投稿: 長谷部 | 2009年8月27日 (木) 20時04分

(投稿前に確認したはずなんですが途中で切れてしまいましたので改めて切れたところから)

……存命の作曲者には確かに気の毒ですが、作り手を離れ演り手(また、ときには聴き手)に引かれて独り歩きすることも、名曲ならではのことと思います。
 なお、私はその“有名な”エピソードは知りませんでした。これからもこちらでいろんな発見をしたいと思います。ありがとうございました。

投稿: 長谷部 | 2009年8月27日 (木) 20時09分

長谷部さん、いつもコメントを有難うございます。

先日も私の好きな「のだめカンタービレ」で、ヤドヴィという作曲家の卵が自分の曲について「一音たりとも変えちゃダメ!」とキレるシーンが登場しました。実際の作・編曲家の方々ともお付き合いさせていただいておりますが、そういうクリエイターとしての想いとプライドは当然だと感じます。その意味では「汐澤快速」はやりすぎなんでしょうが…でも演奏は間違いなく胸のすくものですね!^^)

投稿: 音源堂 | 2009年8月28日 (金) 09時11分

とおりすがりで失礼します。
今12年ぶりにエレクトーンを弾きだして、ちょうど「アルヴァマー序曲」を練習していています。

エレクトーン用に編曲してある楽譜は原曲に忠実にできていましてテンポ140だったのですが、ネット上で聞くととっても早いテンポのものが多くて。。。

どうしても気になったので(もちろん指が動かないっていうのもあるのですが)調べていてここに辿り着きました。
中間部のメロディーラインを生かすには140でも早いかなって印象があったので、とっても参考になりました。

作曲者の意志はやはり尊重(少なくとも生きている内は)されるべきですが、早いテンポでも素敵な曲ですよね♪
勉強になりました。

投稿: miz | 2009年10月13日 (火) 13時19分

mizさん、コメントを有難うございます。
エレクトーンを弾かれる皆さんも、吹奏楽曲を演奏なさるみたいですね。私の所属している吹奏楽団はヤマハの音楽教室の一部なのですが、エレクトーンのクラスの部屋から「春になって、王たちが戦いに出るに及んで」が聴こえてきまして、こんなマニアック^^)な曲まで採り上げてるのかーと大変驚いた記憶があります。

テンポは音楽において、とても大切ですね。
これが適切でないと、他の要素が高いレベルでも台無しになってしまうことが多いです。思い切ったテンポ設定をする場合には、それが「あり」なのか自ら見極めるセンスが必要ですから、一層難しいですね。

でも、実はごく僅かな違いが音楽を変えてしまいますから、テンポ設定一つとっても、充分な吟味が必要です。指揮者というのは、そうした吟味を音楽作りの上で一切怠ることのできない仕事なのだと思います。

投稿: 音源堂 | 2009年10月14日 (水) 09時06分

 こんばんは。
 今日、二十数年ぶりにEuphoniumを吹きました。「新旧」どころか「古今」のOBが現役とともに合奏をするという機会に参加した次第です。楽器を持っていない私は、とある先輩からvintage物をお借りして、初見の曲1曲を含め4曲を合奏で演奏しましたが、意外にも私の身体も吹奏感覚を覚えており、そこそこ吹けたので驚きました。ただし、スタミナがあるうちだけですが。
 で、その内の1曲が、この『アルヴァマー序曲』でした。前にもこちらで書きましたが、この曲は指揮をしたので細部まで割りとよく覚えており疲れる曲だということも認識しているのですが、自分ではまともに吹いたことがなかったため、今回実際に吹いてみて参りました。私の脆弱なアンブシュアかつ二十数年ぶりに運動することになった唇周りの体力では、とても最後まで保ちませんでした。
 もしかしたら現役のときでも保たなかったかもしれず、指揮で良かったと改めて思いました。

投稿: 長谷部 | 2010年1月17日 (日) 23時39分

長谷部さん、久しぶりの演奏を楽しまれたようですね☆
私自身も「ブランク」によってスタミナが失われたことを日々痛感しています。あと”ヤラレ”が顕著なのは、タンギングもそうですね。
スポーツも音楽も「昔のイメージ通りにはできない」ことがストレスになって楽しめないから、ということで離れてしまわれる方、多いです。その気持ちは、よーく判ります。

それでも未練がましく、私などは楽器にしがみついているわけです…。演奏することでしか得られない喜びを、どうしても捨てきれずに続けているのですよ。
-そんな姿はあまりウツクシクナイ、と頭で理解ってはいるのですが、未だに辞められぬままです。

投稿: 音源堂 | 2010年1月18日 (月) 16時34分

テンポでずいぶん変わるものですね。
でも、作者の意図は重要ですね。
ところで大変失礼ですが、長谷部さん、もしかしたら私の知り合いの方でしょうか?

投稿: 山崎 代三 | 2010年1月28日 (木) 15時03分

 山崎 代三さん、長谷部です。
 リンクを辿れば山崎さんと直接連絡もできそうで、この場を私信に使用してよいものかどうか迷いましたが、この場がきっかけになったのも縁と思い、(とりあえず第一声は)こちらのコメントを利用させていただくこととしました。もしも不適切であればongendoさんのご指示に従います。また、第二信以降が必要となった場合は直接対話に移行するつもりです。
 と、いうわけで、私は、山崎さんのご質問に対する回答は、たぶんイエスであります。現代音楽の書法も採り入れたスタートレックの吹奏楽アレンジや、ジャズよりもクラシックに寄った音色を持つサックス奏者としての代三さんの印象が記憶に刻まれております。このコメントに心当たりがおありならば、そういうことです。当時はたいへんお世話になりました。あれから早四半世紀が経つのですね!
 では、以降は純私信にて。

投稿: 長谷部 | 2010年1月30日 (土) 00時28分

代三さん、長谷部さん、拙Blogがきっかけとなり旧交を暖められるのであれば、それは嬉しいことです。良かったですね!こうしたことは、「懐かし系」が多くなっている(というか、私は最近の曲にほとんど魅力を感じないだけのことなんですが…)このBlogならではの効用?かもしれませんね。^^)

今週末には演奏会本番も終わりますので、資料を集め聴き比べた曲について、漸く執筆にかかれます。頑張って出稿していきますので、引続き「音源堂」をご贔屓の程、お願い申し上げます!

投稿: 音源堂 | 2010年1月30日 (土) 11時17分

一か月以上も経過してしまいましたが、たった今、こちらにコメントつけていたことを思い出しました。
音源堂さん、長谷部さん、申し訳ございません。
これからもよろしくお願いいたします。

投稿: 山崎 代三 | 2010年3月 8日 (月) 11時05分

いやいや代三さんお気遣いなく♪わざわざご丁寧に有難うございます。

ところで今回出稿した「運命の力」も正直疲れました。いつも「つくづくいい曲だな~。こ~んな感じのこと書きたいなー」と気楽に思って着手するのですが、やり始めてある資料を見るとまた「これも確認したい」「これについても触れときたい」とか、「これって、他の資料ではどう捉えられているのかなあ」といったことが、次々に発生するわけです。もちろん「もっと他の演奏も聴きたい」という気持ちも湧いてきます。で、書いてみると凄まじくてんこ盛りになる。出来上がったものも充分てんこ盛りですが、これでも結構”編集”しています。ただ書きたいだけ書けばいいってモノではないと思いますので…。

これからもマイペースで頑張ります。読んで下さる方がいらっしゃるから書き続けられます。コメントいただくと元気出ます☆

投稿: 音源堂 | 2010年3月 8日 (月) 12時30分

この曲に関する小ネタを。^^)

本日(2010.3.9.)発売の「イブニング」(講談社)に連載中の”CAPTAINアリス”(高田裕三 作)というコミックにアルヴァマー序曲の名が登場してます!
同コミックは今回が第14話ですが、修学旅行で飛行機に搭乗している中学生がハイジャックを企てているという話なのです。その中学生がワクワクしながら機中で準備?をしているそのさ中、なんと
「胸の奥で ”アルヴァマー序曲”が響いてる」
とつぶやくのです。

こんなメジャー誌連載に、マイナーな吹奏楽の世界が飛び込んできますか…と感慨。マニアックだなー。作者が吹奏楽の経験者なのか、或いはお子さんがそうなのか?

…でも間違いなく、この中学生のイメージしているアルヴァマーも”快速”だろうと思いませんか?^^;)

投稿: 音源堂 | 2010年3月 9日 (火) 10時02分

はじめまして。中学2年の吹奏楽部です。
今、この曲を練習しているところなのですが、
先生が、この快速アルヴァマーよりもっと
速く演奏すると言っておられます。
速く演奏することに批判する方も多いらしいのですが、
コンクールの審査員の方に減点されないのでしょうか?

投稿: | 2010年6月28日 (月) 15時40分

中2生さん、ようこそお越しいただきました。

ご質問に端的にお答えすると「テンポが速い」こと自体が減点になるとは思えません。速くしたその演奏に必然と説得力があり、魅力があれば問題ないのです。しかしながら、おそらく大きく2つの問題があると予想されます。
第1に、速くなることで難度が増すことです。揃わず、バランスが悪くなり、音も濁って…それ以前にアマチュアの場合は音程のない破裂音が並ぶということにもなりかねません。
第2に、そこまで速いテンポがこの曲の魅力を発揮させるかどうかです。美しいメロディがモダンなリズム&ハーモニーに乗って、長いフレーズで奏されることが必要ですが、その意味で”汐澤快速”はほぼ限界的と思われます。
岩井 直溥先生は「個性的で上品な演奏を」と説いておられます。個性は理解されるものでなければ意味がないのです。

しかし、そんなことよりもっと大切なことがあります。
それは先生(指揮者)を中心として、メンバーが心を一つにして演奏することです。このこと以上に、良い演奏につながる要素はありません。どうか、そのことを忘れないでほしいと思います。

また遊びに来てくださいね♪

投稿: 音源堂 | 2010年6月28日 (月) 21時30分

 こんばんは。
 「汐澤快速より速く…」は、実は「それくらい脅しておけば速いパッセージを必死に練習する→本番近くなってテンポを落とす→余裕をもって取り組めるので、より表情豊かな演奏ができる」ということではないかしら、と私は想像しました。
 でも、最終的には音源堂さんに同感です。がんばってくださいね。

投稿: 長谷部 | 2010年7月 6日 (火) 20時00分

編曲作品では、吹奏楽コンクール、中学校の部の課題曲「サムソン序曲」(響南中学校の演奏)がありますね。

投稿: yoshi | 2010年7月14日 (水) 01時04分

ありがとうございましたm(_ _)m

コンクールまであと一週間なんですけどがんばります。

投稿: | 2010年7月17日 (土) 20時47分

お礼をカキコミいただいたのは、中2生さんですかね?

みんな応援していますよ。ぜひ「(中2生さんたち)皆さん自身の」アルヴァマー序曲を、会場に高らかに響かせてくださいね♪

投稿: 音源堂 | 2010年7月17日 (土) 22時42分

度々失礼します。
今日、この曲で校内発表会をしました!
テンポは132でしました。
100テンポで初めてしたとき、とても早く感じたけれどやっていくと、本テンポの132がしっくりきました。汐澤 安彦さんの演奏を聴いてみました
とても速いです・・・ こんなテンポで吹いたら
唇がとてもヤバイことになりそうです(笑)
自分はこの曲が好きです。
初めの快活なところに始まり、暖かな落ち着いた感じになり・・・壮大なクライマックスへ・・・と

ただ、かかれている様に、
「この伴奏がハーモニーとリズムを延々と支え続けるため、Trombone奏者は前半で著しくスタミナを失うのであった。」
その通りですね!(笑)
簡単なはずなのに、延々と続くからでしょう
この曲の3分の一は間違いなくそうですね
ここは、スラーを跳ねる様にと教わりました
自分の好きなのは、
「練習番号23の4小節目」
からです
あの壮大さが気に入ってまして・・・

長々となりましたが今日は楽しかったです
これからは、「1812年」と「ウィズハート」
を頑張ります!!

投稿: trbのMさん | 2010年12月23日 (木) 18時12分

Mさん、アルヴァマーも演奏なさったのですね!
良い曲をたくさん演奏されていて、自分の学校生活と比較しうらやましく思います。
どうかこれからも、音楽を/吹奏楽を楽しみ尽くして下さい。

拙Blogには、聴いたことのない曲も多数あるのではないかと思います。そんな曲たちもぜひ聴いてみていただけたら嬉しく存じます☆

投稿: 音源堂 | 2010年12月24日 (金) 21時22分

ご無沙汰しております。
今ちょうど、件の「汐澤快速アルヴァマー」を聴いていたところです。

数年ぶりに聴き直して思うのは、やっぱり「速すぎる」w

「速いこと」自体は決して悪くないと思うのです。
しかし、作曲者の指定したテンポを極度に逸脱してしまうと
途端にこんなことになってしまうよ、という好例(悪例?)が
この「汐澤快速アルヴァマー」ではないかな、と。

どうしてもこの快速テンポでこの旋律を演奏したければ、
それなりの大幅なアレンジを施さねば厳しいかなと思いました。

余談ですが、同じバーンズ氏作曲の「アパラチアン序曲」が
NHK-FMで流れていたのを仕事中の車中で偶然聴いて、
ああ、もしかしたらバーンズ氏は、「アルヴァマーだって、
本当はこんな感じで演奏して欲しかったんだけどな…」

とか思ったのかなぁ…、などと妄想してしまいましたw

投稿: HARA-P | 2011年1月15日 (土) 01時27分

HARA-Pさん、明けましておめでとうございます!今年も宜しくお願いします☆

♪♪♪

端的に言って「汐澤快速」が(特にアマチュアにとっては)”現実的”でないことは事実ですよね…。

でも考えてみれば、この曲の譜面を見た時に「この(快速な)テンポでイケる!」と思えたこと、そして実際に演ったこと、それ自体が凄いと思うんです。単に「新曲の吹奏楽曲レコーディング」の”お仕事”としてなら、譜面に書かれたテンポで「流して」おけば終わりじゃないですか。

♪♪♪

初めてこの録音を聴いたとき、理屈抜きに「カッコイー」と思いました。「この曲いいじゃん!」って感じました。それが全てですね。伝わってくるものがあった、ということだと思っています。

投稿: 音源堂 | 2011年1月15日 (土) 08時31分

来年度の吹奏楽コンクールで、「元気のある快速な曲」をやろう、という話で進んでいまして
この「アルヴァマー序曲」を候補に考えています。

そこで、友人からの指摘で少し不安に思う事が一つあります。
私は今、訳あってソプラノサックスを吹いています。
この「アルヴァマー序曲」にどうやらソプラノサックスは使用されていないようなのですが、Cl 1stやObの譜面をソプラノサックスで吹く事は、問題ありませんか?
顧問の先生曰く、ソプラノは外せないとの事…。
今、最上級生全員がコンクール曲を探しているのですが、皆が持ってくる殆どの曲がソプラノの譜面が無い物です(;へ;)

私は、この快速感あふれる「アルヴァマー序曲」をコンクール曲に、と考えているのですがソプラノの事を考えるとなかなか前に進まなくて…。

もし良ければ、このくだらない質問に答えていただけませんでしょうか?
お願いいたします。

投稿: kulukulu | 2012年11月10日 (土) 22時34分

kulukuluさん、お越しいただき有難うございます。お役に立てるか判りませんが、ご質問につきまして私なりのご回答を申し上げたいと思います。

まず押さえておかねばならないのは「アルヴァマー序曲」にしろどんな曲にしろ、楽曲を如何に演奏するか、楽曲を通じて何を表現するか、ということが先にあって、そのためにSop.Saxをどう使うのか?ということを考えるべきということでしょう。

ダブルリードを含め充実した編成を持つバンドにおいて、「アルヴァマー序曲」の演奏にあたりそもそも想定のないSop.Saxを使用する意味はまずないと考えられます。
例えばOboeがいるのにそこにSop.Saxを重ねたら、音色の相性も悪くプラスの効果は全くないことは自明です。そもそもSop.Saxは正確な音程を得るのが難しく、また奏者が上手であればあるほど、鳴れば鳴るほど他を”喰って”しまうので扱いが難しい存在ではあるのです。

吹奏楽においてSop.Saxを用いる意味としては以下のようなことが挙げられます。
1.Oboe(音域によってはEnglishhorn)のないバンドにおいて、その代替として。
2.クラシック曲その他において、その音色を活かしたアレンジにより色彩感を加える。
3.他楽器とのブレンドにより、フレーズ或いはバンドサウンド全体に”新しい色””ふくよかさ”を与える。統一されたビブラートを奏でるオーケストラの弦楽器を持たない吹奏楽において、サクソルン族を用いた音色ブレンドは大切な”武器”。
4.サクソフォーン・セクションの統一感のある音色によるソリ的な動きにおける、リーダー・パートとして。
5.(やや邪道だが)バンド・サウンドの”鳴り””広がり”というものをトップノートで「補強」する役割。

これらを勘案し、Sop.Saxをどう使うか考えていただくということになりましょう。Oboeの代替をするからといってOboeのために書かれた譜面を全て演奏する必要はないかもしれませんし、ある部分はクラリネットパートを演奏してもいいかもしれません。
私自身、Sop.Saxという楽器は大好きです!私どもの世代にはダブルリードのパートを欠くバンドも少なくなく、あんなに難しいSop.Saxなのに、名手たちがそこかしこに結構いたのですよ。ぜひこの素敵な楽器の”活かし方”を考えてみて下さい。

別稿で触れていますが、ある中学バンドでは実によく鳴る1stクラの名手が「木挽歌」終曲のクライマックスではSop.Saxに持替えて、バンド全体で奏でる幅広く朗々たる”歌”をその中核となって見事にリードしていました。制約や事情のある中で、楽曲を追求していた好演でした。

またOboeの素敵なソロで有名な兼田敏の「シンフォニックバンドのための序曲」をコンクールで採上げ、OboeがないためSop.Saxで演奏をした或るバンドは、奏者の見事なソロに審査員から「この曲には、Oboeより却ってSop.Saxの音色の方が合いますね」というコメントがあったそうです。

如何なる楽器であっても、演奏者としては聴く人に「感動」を与える演奏をするために、何ができるかを考え、掘り下げて一心に練習を重ねる -それしかないですね。
kulukuluさんとバンドメンバーの皆さんが、素敵な演奏をされますようお祈りします。

投稿: 音源堂 | 2012年11月11日 (日) 11時09分

回答ありがとうございます!
詳しい説明、とても分かりやすいです!
アルヴァマー序曲を候補に、他の曲も探してみます。
ソプラノサックスの特性を良い方向に持っていくのは、やはりとても難しい事なんですね…。
私も吹いていて、なんて難しい楽器なんだ、と思いました。
昨年度もオーケストラの曲でClの譜面をソプラノで吹いて、審査員の方に「この曲にはソプラノは合わない」と言われてしまったので、正直ここにコメントする事自体も悩んでいました。
ですが、色々な事を考慮したうえでの回答をしてくださったので、正直安心しました。

アルヴァマー序曲は本当に好きなので、推しておきます!

本当にありがとうございました!

投稿: kulukulu | 2012年11月11日 (日) 15時54分

この曲にそのようなテンポの解釈の違いがあることをこれまで知りませんでしたが、早速「汐澤快速アルヴァマー序曲」とJ.バーンズ自演の佼成ウィンドオケのそれをYouTubeで聴き比べてみました。  

(CDなどがなくても検索して聴くことができるとは便利な時代になったものですね。)

同じ曲なのにずいぶんと受ける印象は違いますね。自分も高校時代に二度ほど「アルヴァマー」を演りましたが、おそらくこの二つの中間くらいのテンポだった気がします。 
パートはスネアでしたのでどちらでも出来ないことはないかもしれませんが、管楽器の方にとっては速いパッセージは大変なのでしょうね・・・

そこまで速くするだけの技術をともなっていなかったのでしょうが、今あらためて聴いてみると個人的には「快速アルヴァマー」のほうがカッコ良いと思ってしまいました。
1人の指揮者の解釈によってここまで曲が変わってしまい、なおかつ日本中のバンドが指定より速いテンポで演奏するようになってしまったことを当の作曲者が嘆いているというのは、ある意味面白いですし珍しいことなんでしょうね。

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話は変わりますが、音源堂さんにお聞きしたいことがあります。音源堂さんが大学2年生の時のサマーコンサートで「シンフォニア・ノビリッシマ」と「ウィンザーの陽気な女房たち」の間に演った曲の曲名と作曲者名がお分かりになるでしょうか?
すっかり失念してしまいまして、当時のプログラムも残っていないため、もし覚えておいでなら教えてください。よろしくお願いします。

投稿: Tomo | 2013年3月31日 (日) 15時47分

Tomoちゃん、お答えします。
確かあの年のサマコンではレックス・ミッチェルの「コンサート・ミニアチュア」を演りませんでしたか?
Tromboneパートは伴奏型を随分懸命に練習した記憶があります。

アルヴァマー序曲の人気は今でも凄いです。拙Blogでもこの稿をご覧に来られる方がとても多いんですよ。そして多くは私と同じく速~いテンポの演奏をイメージされた方々だと思います。^^)

投稿: 音源堂 | 2013年3月31日 (日) 17時18分

音源堂さん、ありがとうございます。
題名を聞いてもピンときませんでしたが、これもYouTubeで聴いて確認いたしました。

入団したてでしたし、何のパートを演ったかも覚えていないのですが(実は降り番だったのかも??)良い曲ですね。
これでやっとI-Tuneへの題名入力を完成することができました。


「アルヴァマー序曲」もあの当時人気があっただけでなく、最近でも演奏されることが多い曲ですよね。
子供が通っている中学校の吹奏楽部が何年か前に演奏したのを聴いたときには本当に懐かしかったです。テンポもどちらかというと速かったような記憶があります。(ただし我が子は2人とも吹奏楽とは関係ない道を歩んでいますが・・・)

投稿: Tomo | 2013年3月31日 (日) 20時00分

Tomoちゃん、私のところも吹奏楽とは無縁です。
どうもオヤジと同じ道に行くとシゴキ殺されると思ったみたいですね。^^;)

投稿: 音源堂 | 2013年3月31日 (日) 22時33分

1985年、高校生だったころ、自分でエレクトーン向けに編曲して教室の発表会で演奏したこともあり、アルヴァマー序曲にはいろいろ思い出深いものがあります。練習過程で当時この曲をご存知なかった講師から「ポリリズムの部分は逆にテンポを遅めにして、大海のうねりを思わせるようなゆったりとした弾き方をするべきでは」と勧められたのに対し、単なる吹奏楽での演奏経験から楽譜通りのテンポを主張しましたが、日本に紹介された時点ですでに速い演奏であったなど、指揮者・演奏者によるバリエーションが実行されていたのを30年近くも経った後に貴ブログで知って、あれは「演奏者たる者は、演奏する曲について先入観を捨てて、聴衆に与える感動を生み出す表現の可能性を追求せよ」とのご教示であったのだなと、当時の自分の思慮のなさを恥じ入っている次第です。

4年前にmiz様がエレクトーンの楽譜について書いておられます。今となっては演奏などできず、単に昔の思い出に浸ることしかできないでしょうが、市販の楽譜を手にとって見たいと思います。

投稿: エミル | 2013年10月30日 (水) 01時58分

エミルさん、コメントを有難うございます。
「アルヴァマー序曲」はエミルさんにとっても想い出の一曲なのですね。仰る通り、表現するということを念頭に置いて演奏することはとても重要だと思います。
ぜひまたスコアを手に取られ、楽しまれて下さいね。

投稿: 音源堂 | 2013年10月30日 (水) 14時41分

久しぶりに、汐澤&TKWOはじめコレクションから何枚か取り出してきて聴きました。いろいろな意見があり、作曲者も「テンポ設定が速すぎる」と不満を漏らしたと聞いたことがありますが、私には、作曲者の自演盤の方にこそあまり魅力を感じません。作曲者が一番この曲を理解しているのはもちろんでしょうが、作品は一度世に出て演奏者に委ねられれば、本人の思惑と離れて、独り歩きし出すものだと思います。テンポや表情、アゴーギクなども指揮者や演奏者によってかなり違ってきます。あまりに極端な解釈や演奏は否定され消えていきますし、心に残っていく演奏には、やはり何か核心があると思います。
これとよく似た現象に、上岡洋一さんの行進曲「秋空に」が挙げられるんじゃないでしょうか。来日公演でのイーストマンの鮮やかな演奏に、いっぺんに虜になってしまったことを思い出します。
今聴くと、汐澤さんちょっとだけ速いかな?
でも当時、何度も繰り返しブラバン仲間たちと「カッコイイ」と言い合って聴いていました。(^o^)

投稿: ブラバンKISS | 2014年1月23日 (木) 01時27分

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