The Groove Merchant
ザ・グルーヴ・マーチャント
Thad Jones ・ Mel Lewis
Jazz Orchestra1965年の結成から1978年の解散まで、当時のビッグバンド界のトップランナーとして存在していたのが、サド・ジョーンズ=メル・ルイス ジャズ・オーケストラ。(以下サド=メル)
カウント・ベイシー楽団のトランペッターとして活躍していたサド・ジョーンズ(かの”April in Paris” で彼が奏したソロは、もはや伝説的名フレーズ)が、ドラムス奏者のメル・ルイスとのco-lead で活動していたビッグバンドで、楽曲の中にはHornやTubaなども加えた拡大編成のものもある。やや荒れた音がするという意見もあるが、私は大好きだ。
当時、既にビッグバンドという形態の運営は厳しくなってきていたというが、その中でこれだけ精力的な音楽を遺したことは驚異的とも思う。サド・ジョーンズが1986年に、メル・ルイスは1990年に他界し、随分な年月が経った。現在、ビッグバンドという音楽形態はその優れた魅力にもかかわらず、実に細々と存続しているに過ぎない- そんな感がある。私にとって淋しさと残念さ極まる状況である。
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「The Groove Merchant 」はサド=メルの名盤 Central Park North (冒頭画像、1969年リリース)の4曲目に収録、シャッフルの陽気なリズムで聴かせるとにかくゴキゲンな音楽で、私にとって、サド=メルのナンバーの中でも一番のお気に入り。
同楽団の Sax奏者 J.リチャードソンの作曲だけあって、彼のSoprano Sax をリードに縦横無尽にSaxが吹きまくるソリ(ビッグバンドでは何ていうんだろう?)が圧巻!続くブラス陣のソリも実に爽快!曲想はイージーなムードなのに、涼しい顔してブリブリ聴かせる。いつ聴いても、何と楽しい音楽か!
尚、「The Groove Merchant 」は Central Park North のほか、”Basle,1969” (右画像)にもライヴ録音で収録されている。
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社会人になって一時ビッグバンドで活動していたある日、楽譜を渡されて練習。「イイじゃん」って思ってたのに、いつのまにかこの曲を演る話は立ち消えとなった。同じサド=メルのGreetings & Salutations は演ったけど・・・。とても残念だった。いつかまたチャンスがあれば・・・。
サド=メルはLP時代に多くの録音を遺しているが、まだまだ多くの録音がCD化されていない状態とのこと。
これも残念であり、少しでも多くのCD化を願うファンは多く、私もその一人なのだった。
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コメント
ん~、今回の内容はよくわからないからパス(^_^;)
でも、「メイド・イン・ジャパン」ってCD買いました。そしたら酒井さんの「たなばた」やらその他いろいろ、あと「ヤコブの梯子」なんかが入っていました。「ヤコブ」、すごい重厚な曲ですねぇ。ここでのレビューを参考に楽しんで聴けました。
海外の団体で日本の作曲家の作品演奏するんですね。ちょっとお得な感じのCDでした(^_^)v
投稿: Junco | 2007年6月 6日 (水) 23時09分
JAZZはあまりお聴きになりませんか?私は広汎なJAZZを聴くわけではありませんが、Big Band を中心に管楽器が活躍する、メロディアスなヤツは大好きなんです。
「三日月に架かるヤコブのはしご」聴かれましたか!楽しんで聴かれたとのこと、うれしく思います。
機会がありましたら、お薦めしました佼成WOの録音も聴いてみて下さいね。
投稿: 音源堂 | 2007年6月 7日 (木) 17時44分