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2007年2月22日 (木)

二つの交響的断章

Vaclav_nelhybel_2Two Symphonic Movements
I.  Marcato

II. Allegro Impetuoso

V.ネリベル

Vaclav Nelhybel  19191996




「強烈な個性」
ヴァーツラフ・ネリベルについて語られる時、常套句となっているのがこの言葉である。
執拗な反復、強力なユニゾンとポリフォニックな部分との交錯、あまりに刺激的な楽句の頻発、強烈なコントラスト、そして何より楽曲のもつ響き自体が誰にも真似できない”ネリベル・サウンド”-。その特異な音楽は熱狂的なファンと、どうしても好きになれないという否定派に吹奏楽界を二分する。
私は当然、ネリベルの熱狂的なファンである。歌い上げる旋律があるわけでもないのに、すぅっと入りこんでくる彼の音楽、その「メロディアスな無機質」にどうにも心魅かれてしまう。

♪♪♪

ネリベルはチェコ生まれ。プラハで音楽を修めたが、アメリカに移住してからの活躍がめざましい。彼と吹奏楽の出会いは
1960年代の初めにヴィンセント・パーシケッティの吹奏楽曲を耳にしたのがきっかけという。初の吹奏楽作品「コラール」から、「プレリュードとフーガ」「トリティコ」と次々発表したのを皮切りに、多くの優れた吹奏楽曲を世に送り出している。

本稿で採上げる「二つの交響的断章」は、私が初めてネリベルに触れた作品であり、
1977年全日本吹奏楽コンクールでの天理高校の演奏を実況録音で聴いたのがそれである。
吹奏楽を(というより音楽を)始めたばかりの中学生であった当時の私の印象は、ただ「スゲー!」。世の中にはこんな曲もあるのか…と。そして第
2楽章のTrb.ソリに憧れて、真似して?吹いてみたり…。
長いこと全曲録音がなかったため全容がわからないままであり、大学生になってからある演奏会で全曲を初めて聴いた時には、イントロが終わると突如コントラバスクラが唸りだしたので、またビックリ!ますます「スゲー」曲だと感心することになってしまった。

♪♪♪

「二つの交響的断章」
1969の作曲、先にヒット作となった「交響的断章」(Symphonic Movement 1965とは当然、全く別の曲である。
Photo_2その名の通り対照を成す
2つの楽章で構成されている。DAFB♭を動機とした曲調は黒々としたイメージ。しかしながら生命力がたゆみなく感じられ、バッキングのリズムや和音の斬新さ、音色の多様さも示すなど、非常に多くの表情を持つ名作だ。
また打楽器群が大活躍するのだが、本曲中では打楽器の撥につき"very soft"から"very hard"の5段階で細かく指定されており、ネリベルの強いこだわりが感じられる。

1楽章 マルカート
ゆっくりとしているのにスピード感のある楽章で、各楽器の独奏やソリを多くフューチャーし、音色を活かした協奏的ともいえる音楽。冒頭、全曲を支配するDAFB♭の動機が鍵盤打楽器群で示されるが、一斉に始まるシンクロされた奏者の動きは、既に只者ではないムードを醸しだす。
1_3蠢く
Timp.のロールをバックに、暗闇に明滅する金管群の鋭いアタック。これが一気に高揚、ライトが全点灯し眩い光の中から飛び出してくるといった様相のHornの雄叫びと、強烈にして重厚なアクセントの音塊が聴衆を圧倒する。刺激的なコードを聴かせて静まると、木管低音が歌い出す。コントラバスクラリネットのドスの利いた唸りが実に印象的である。
木管群で陰鬱な歌が次々と受け継がれるが、やがてクラリネット低音による扇情的な楽句が提示されると、また”ライトが全点灯する”部分が戻ってきて、続いて今度は、息の長い即興的にして鮮烈なサックス・ソロが響き渡る。これにテナーサックスが絡むさまは洵に”妖艶”。
2_3
続いて金管楽器と打楽器の応酬を経て、暴れまわる
Hornとドラ、烈しいバッキングは非常に前衛的なものである。
かと思うと、ふっと動きは収まり、今度はダブルリード楽器群がどこか長閑な音楽を歌いだす…。
3_2こうしたダイナミクスと精神的緩急の対比は見事というほかない。
そして再びバンド全体が激しく鳴動し、クライマックス!
最後は動きを止め、静かな祈りの歌が遠く聴こえ、やがて消えてゆく。


第2楽章 アレグロ・インペトゥオーソ Impetuoso=(伊)激しく
Timp.の勇壮なソロで始まるヴィヴィッドな楽章。
4_2ここでも壮絶なパーカッションに注目!パーカッション群やピアノの壮烈な伴奏をバックに、それを切り裂くように、なのになぜか中空から聴こえてくるような
Trb.のソリが大変華麗で、ここが何と言っても私の一番好きな部分である。
5_3音楽は途切れないスピード感の中で収縮と拡大を繰り返し、劇的なクライマックス。クライマックスでは木管楽器の音色がとても重厚に鳴り響くが、これが全合奏となって更に繰り返されるさまは、ただただ”劇的”の一言に尽きる。

最後はこの曲の冒頭を再現する金管のベルトーンを序奏として、運命的なものを感じさせる
Hornの反復伴奏を従えつつ、第2楽章のTrb.旋律が今度は高音楽器のテンションの高いサウンドで再び奏される。激しいリズムに続き、Trp.のハイトーンがスリリングに響く衝撃的なエンディングを迎える。

♪♪♪

大変シャープな感性を要求する音楽であるし、優秀なパーカッション奏者を揃えることが好演の大前提となる。特に第
2楽章冒頭のTimp.!ソロは音色面でも優れたものが求められる。クリアーで切れ味鋭い発奏も必須であり、メカニックも複雑で、楽曲の魅力を引き出すのは容易でない難曲である。
(実際、プロフェッショナルなバンドの録音(ライブ)でも、明らかに破綻しているものが存在する。)

この曲に関し、ストイックで重厚な第
1楽章と、快速で華やかな第2楽章をくっきりと対比させようという解釈が支配的だが、私自身は第1楽章をもっと変幻自在に、第2楽章はよりエキサイティングに、という思想を持っている。

テンポだけをとっても第
1楽章は♩=136でスタートするが固定的でなく、曲想により変化させたい。例えば、中盤で「ダブルリード楽器群がどこか長閑な音楽を歌いだす」部分(124小節~)は♩=90程度でリズミックな感じを出すといったように…。そして第2楽章はメカニック的に破綻しないこと、”ネリベル・サウンド”が損なわれないことを前提に、♩=180くらいまで上げ、一層エキサイティングな音楽に演出したい。

  ※ネリベルの指定テンポ
   (ネリベルも第1楽章については微妙なテンポの変化を要求している。)
   <第1
楽章>
    冒頭♩=132  コントラバスクラ・ソロ(28小節)♩=80
    Tempo I を経てアルトサックス・ソロ(98小節)♩=66
    テュッティ(ピュー・モッソ/116小節)♩=84
    「ダブルリード楽器群がどこか長閑な音楽を歌いだす」部分
    (124小節)は♩=
80  メノ・モッソ(158小節)♩=70
    テュッティ(アパッショナート/172小節)♩=84
    最後の静かな部分(200小節)♩=60
   <第2楽章>
    冒頭♩=176(テンポ変更の指定なし)


間違いなく言えることは、「この曲は”安全運転”では全くつまらない!」ということだ。

♪♪♪

お薦めする音源は次の二つ。

Photo_270フレデリック・フェネル
cond.
東京佼成ウインドオーケストラ





Photo_383佐渡 裕
cond.
シエナ・ウインド・オーケストラ





前述の通り、本当に長いこと全曲録音がなかった楽曲でもあり、この水準の演奏が入手できるのは大変喜ばしい。
…しかし、私はより自分の理想に近い演奏の登場を待っている。

  【その他の所有音源】
    アントニン・キューネルcond. 武蔵野音楽大学ウインドアンサンブル
    小長谷 宗一cond. 東京佼成ウインドオーケストラ
    朝比奈 隆cond. 大阪市音楽団(Live)
    加養 浩幸cond. 土気シビックウインドオーケストラ
         川瀬 賢太郎cond. 九州管楽合奏団(Live)
    ヴァーツラフ・ブラクネフcond. 東京佼成ウインドオーケストラ


ネリベルの楽曲は、コンクールの実況録音以外に存在しないものがある(「コラール」「ロシア聖歌と踊り」「カンタス」「ヤマハ・コンチェルト」)し、「エピタフ」「シンフォニック・レクイエム」をはじめ、そもそも全く録音のないものが実に多数あるのである。
ぜひ再評価、そして録音の充実を!

(Revised 2013.11.2.)

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コメント

はじめてお邪魔いたしました。
「ネリベル」「ファン」で検索し、こちらのWebに巡り合いました。

自分自身、初めてのネリベルがこの曲でした。
吹けなくて(カウントが上手くとれなくて…)みんなの前で大泣きしてしまい、苦いけれど、でも、今では大好きな想い出の曲です。
このページを拝見して、楽譜に示された「ツボが一緒だ」とテンションが上がりました。ちなみに、一番のお気に入りフレーズは2楽章のTrbです。激しくカッコイイ。

交響的断章、フェスティーボ、アンティフォナーレ、トリィティコ、エスタンピ…
ネリベルの独特の緻密に計算された音楽の世界、∧いっぱいの楽譜には、なぜかハマってしまいます。
h-ongendo1964 さんの「メロディアスな無機質」の表現には納得のひとことです。

この他、紹介楽曲には気になった楽曲もあり、これから是非拝見させていただきたいと思います。
これからもどのような曲が取り上げられるのか、楽しみにしています!
…稚拙な文章で申し訳ございません…

投稿: M Tea | 2008年11月18日 (火) 02時34分

M Teaさん、コメントをいただき有難うございます。

ネリベルは所謂「お好きな人にはたまらない」^^)作曲家だと思います。私も本当に大好きなのですが、とにかく録音が少ないのが残念です。
また、数年前に所属しているバンドで「アンティフォナーレ」を演りましたが、とても納得のいく演奏ではなく、悔いが残っています。ですから必ずネリベル作品にはリベンジしたいと思っているのです。

2008年度の全日本吹奏楽コンクールでは駒澤大が「交響的断章」を採上げ堂々の金賞受賞、実際に聴かれた方も見事だったと仰っていましたので、実況録音盤で聴くのが実に楽しみです。

♪♪♪

私の記した印象に共感をいただけたようで、嬉しく思います。このBlogはそういったことを励みにコツコツ続けております。そして読まれた方にとって、”聴く””演奏する”「きっかけ」の一つとなれたら、これほど幸せなことはありません。
今後とも我が音源堂をぜひご贔屓にお願い致します!

投稿: 音源堂 | 2008年11月18日 (火) 10時35分

いやいや、このサイトではホントに私の好きな曲ばかり発見できます。
管理人さんと好みが似ているのでしょうか。

私のネリベル初体験は、中学二年の時の自由曲「フェスティーボ」でした。なんとなく始まり何となく終わってしまったという情けない演奏の記憶しかないので、変な曲書く人もいるもんだ、という印象しかありませんでした。ただし、パーカッション名誉のために、このパートだけは実に見事に演奏していましたけど。


前置きはこれくらいにして、私のネリベル再発見は、天理高校よりさらにあとの川口高校の全国大会での演奏でした。
これはさすがに生では聞けず、実況録音盤で聞いたのですが、正に衝撃的でした。演奏を聴き終わった後、しばらく身動き取れませんでした。
この演奏の後、数年して天理高校の演奏を聴いたのですが、やはり川口のインパクトにはかないませんでした。
おいしいとこ取り(カットしまくり)の上に超スピードで、5分台で終わってしまっている演奏ですが、一番この曲の魅力を引き出しているのではないかな、と思います。

最初に聴いたのがこれなので、刷り込みもあるかもしれませんが、私はやはり川口の演奏が好きですね。

日本版の楽譜が出版されていた時期がありましたが、今は絶版。演奏するか否かはともかく、ぜひ買っておけば良かった、と後悔することしきり。

投稿: とらまる | 2009年3月 4日 (水) 12時21分

とらまるさん、いつもお越しいただき有難うございます。調べものに時間がかかり、なかなか新規記事投稿ができずにいますが、こうしてコメントをいただきますと”頑張ろう!”って励まされます。重ねて有難うございます!

市立川口・・・仰る通りの快演、曲の特質を見事に発揮した演奏だと思います。課題曲が長い「プレリュード」の年でしたので、カットが多くなってしまっていましたね。それでなくても全曲が聴いてみたいと思っていた私としては、天理の演奏で聴けた魅力的な部分もなくなっていたのが残念でした。これだけの好演ですから、尚更その思いが募ったのを憶えています。

ネリベル、私は大ファンなのですが聴いたことのない曲がまだまだたくさんあるのです。素晴らしい演奏と録音でぜひ聴いてみたいものですね!

投稿: 音源堂 | 2009年3月 5日 (木) 16時21分

二つの交響的断章の楽譜さがしてます。

知っている情報あったら教えていただきたいです!

是非ともお願いします。

投稿: Hr奏者 | 2009年11月23日 (月) 20時54分

Hr奏者さん、ようこそお越し下さいました。
「二つの交響的断章」ですが、現在楽譜の新規購入は非常に難しいようですね。Mills社の原版のほか、音楽之友社から日本版も出版されていましたので、かなりの量が日本国内にも出回っているはずですが…。地方の楽器店にデッドストックがあるのでは、という気もしますね。(「ブリキのおもちゃ」収集家みたいになってきちゃいました。^^;)

Yahoo!のオークションには時々出品されています。「○○○全集」に収録されていたフルスコアのみのものが出品されることもあれば、確か1年ほど前には日本版のフルセットも出品されていた記憶があります。やはりこの曲は人気が高く、落札は一筋縄では行かないようです…。
おそらく、ですが権利関係の整理がつき次第、この曲は再販される気がしますので、もう少し待たれるというのもテではないでしょうか。

また東京にあります「民音音楽博物館」には、本日現在間違いなく、この楽譜が所蔵されておりますよ。

投稿: 音源堂 | 2009年11月24日 (火) 13時13分

二つの交響的断章は土気シビックウィンドオーケストラがおすすめですよ。

投稿: 吉祥 | 2010年4月 1日 (木) 18時11分

吉祥さん、お越しいただき有難うございます。
本日追記させていただきましたが、土気シビック盤は私も保有しており、聴いております。音楽は最終的に「好み」かと存じますが、自身の「好み」において私がお薦めするのは本稿にて紹介した2盤であることは変わりません。色々な個性があり、色々な演奏があるから面白いのだと思いますが、本稿で語らせていただいた私の感じるこの曲の魅力を発揮した演奏こそが、私の「好み」ということになります。
それと土気盤にはカットがあり、これはとても残念だと思っています。

投稿: 音源堂 | 2010年4月 1日 (木) 22時21分

アゴン、カンタァス、クロノスなどの楽譜、音源を捜しています。出版は現在していないですよね?
どこかで、演奏していた?楽譜、貸してくれそうなところないでしょうか?他、あまり聴きなれない曲で譜面があったら演奏してみたいのですが?情報お願いします。

投稿: FOREMAN | 2011年9月18日 (日) 23時36分

FOREMANさん、お越しいただき有難うございます。
カンタスの譜面につきましては東京にあります「民音音楽博物館」に所蔵されておりますので、所定の手続を経て団体としての借出しは可能と思います。同博物館のHPをおたずねいただき、「作曲者:Nelhybel」にて所蔵資料検索していただきますと出てまいりますので。残念ながら、アゴンとクロノスは所蔵していないようですが…。

それとは別に、ネリベルの廃版譜を再出版しようという動きがあり、そのために力を尽くしておられる方々がいらっしゃいます。徐々にこの動きが顕かになると思いますので、そちらにもご期待下さい。

投稿: 音源堂 | 2011年9月19日 (月) 07時25分

ありがとうございます!早速、たずねてみます。廃版譜の再出版!   楽しみです!
何か、情報があったら、些細なことでも教えて下さい。

ありがとうございました。

投稿: FOREMAN | 2011年9月19日 (月) 23時48分

追加情報です。
アゴン(Agon)につきましては、Masters Ludwig Publications のカタログに掲載されているのを確認しました。同出版社から購入可能と思われます。

投稿: 音源堂 | 2011年9月23日 (金) 11時16分

最近ある楽団のCDリーフレットに、このBlogから引用した文章が少なからず載っているのを発見し、驚きました。
単に好きで始めたこのBlogの執筆者である私にしてみれば、光栄なことと思うべきなのかも知れませんし、内容を認めていただいた結果だと喜ぶべきなのかも知れません。
(これとは別に、ネット上ではこのBlogの記事をまるごと転載され、さもご自分の書かれた文章のように扱っておられるサイトも幾つか見かけます。)

このBlogがお役に立つのなら、どんどん使っていただきたいと思っています。
でも「私の言葉」が別の方によって、あたかもその方のオリジナルの言葉として語られているさまには、違和感や不快感を禁じえません。ご覧になった人たちには、それが「その方の言葉」として捉えられることに…。
商業録音の付属物などとなりますとパブリックなものであり影響力は大きいですから、挙句の果てには(Blogは出稿年月日がハッキリしていますのでそうでないことを証明はできますが)引用したのは逆にこちらであると誤解されかねない、とも思えてしまいます。

例えば-
本稿を通じてネリベルという大好きな作曲家の不思議な魅力を端的に伝えるのにどうしたらいいか- そう考え続けていた私に浮かんだのが「メロディアスな無機質」という言葉でした。別にこれが飛び抜けて優れた表現などと云うつもりはありません。でも私のオリジナルな表現であり、私の想いと責任を以って発露されたものです。これを他の方に、”無断で”騙ってほしくはありません。

▼▼▼
このBlogでは可能な限り引用・参考は明確に掲載することにしています。また文章表現上もそのまま引用する場合はカッコ書きとしたり(但し、英文訳は私のオリジナルのものが多くあります。)、「私の言葉でない」場合は伝聞調を使用するよう努めていることがお判りいただけると思います。

投稿: 音源堂 | 2013年3月 3日 (日) 11時15分

お久しぶりです。ん~、何だか残念なお話ですね。わざわざ、All Rights Reservedとか書いてあるサイトも多いですが、書いてなかったとしてもちょっと見識を疑う話ではありますね。

投稿: くっしぃ | 2013年3月 5日 (火) 21時38分

くっしぃ様、ご無沙汰です!お元気そうで何よりです。きっと着実に前進され、ご準備をお進めのことと思っております。

さて本件、本当に残念です。
どのように引用して使っていただいても、全くいいんです。せめて「本Blogを参照した」ことに触れていただければそれで…。
私だって色々な方々の研究や論評を参考にさせていただいているのですから。

今回発見したものは、遍く販売されているCDのリーフレットであり、またその曲目解説には実名による”署名”がありましたからね。これはちょっと酷いな、と思った次第です。

投稿: 音源堂 | 2013年3月 6日 (水) 20時55分

私が最初にネリベルの作品に触れたのは中学生の時で、「交響的断章」(単一楽章のほう)を演奏した時でした。その時、音楽の中に生まれてはじめて「無機質」を感じたのです。
全体を支配する金属のようなコンクリートのような冷たさ。そして時折顔を出す、ふっと心安らぐ響き。「メロディアスな無機質」というのは、本当に言い得て妙だと思います。

さて、「二つの交響的断章」の楽譜に関する情報です。
もうご存知の方も多いと思いますが、日本のウィンズスコア社から復刻版の楽譜が出版されています。同じくネリベルのアンティフォナーレや、ジェイガーの交響曲なども。

やはり、こんな名曲が埋もれてしまうのは絶対に阻止しなければなりません。吹奏楽にとどまらず「20世紀後半の音楽」全体で見てもハイレベルな作品だと思います。
そして、他の編成にアレンジされた姿というのが(少なくとも私には)全く想像できないのも、吹奏楽という編成を活かしきったことの証左なのでしょうね。

投稿: シュムイレ | 2013年7月15日 (月) 00時14分

シュムイレさん、コメントを有難うございます。全く同感です!

ウインズスコア社の取組は本当に素晴らしいことで、吹奏楽の盛んな日本ならではの、世界的な貢献を果たしたと評価されて然るべき功績です。同社ご担当者の高い見識と熱意の賜物であり、心から敬意を表したいと思います。
(私も微力かつ僅かばかりですが、このプロジェクトに参画させていただいたものでして、実際にジェイガー作品の出版が実現した際には感激の極みでした。再出版を受けて近々本稿やジェイガーの交響曲(第1番)の稿も改訂を予定しております。)

拙Blogも忘れてはならない名曲をリマインドし続けるよう、引続き尽力させていただきます。コメントを頂戴すると本当に嬉しくて、また書こうというエネルギーになります。今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。

投稿: 音源堂 | 2013年7月15日 (月) 08時38分

ネリベルの復活のシンフォニアの楽譜はどこかで手にはいるのでしょうか?

投稿: FORMAN | 2013年9月11日 (水) 10時36分

FOR(E)MANさん、引続き熱心にネリベル作品を求めておいでのようですね。
「復活のシンフォニア」は現在ではHAFABRA Musicが出版しています。出版社の直販サイトのほか、国内ディーラーではMusic Store.JPさんでも取扱いがあるようですよ。現地価格でも€330と結構なお値段ですが…^^;)

投稿: 音源堂 | 2013年9月12日 (木) 01時07分

さすが音源堂さん!   すぐに、わかるのですねぇ!  カンタスも昨年演奏しました!  おかげさまで! ありがとうございます!

投稿: FORMAN | 2013年9月12日 (木) 11時07分

シンフォニックレクイエムの楽譜は現在売られていますか?音源はあるでしょうか?

投稿: 酒井明子 | 2013年12月 6日 (金) 14時43分

現在の版権はAlfred Publishingのようですが”絶版”との表示があります。

音源も私の知る限りCD化されたものはないはずです。米国版LPでは”Vaclav Nehlybel conducts the United States 5th Army Band playing symphonic band compositions by Nelhybel.”というネリベル自作自演集に「トリティコ」「コラール」「プレリュードとフーガ」などとともに収録されていることを把握していますが、文字通り垂涎の「幻の一枚」であり、入手は相当困難でしょう。
本邦では1972年11月に東京吹奏楽団の第21回定期演奏会で採り上げられており、同団関係者の中にはこの録音をお持ちの方がいらっしゃるかもしれませんね。

尚、東京の民音音楽博物館には旧Franco Colombo版の楽譜が所蔵されていることを確認しております。

投稿: 音源堂 | 2013年12月 6日 (金) 17時40分

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