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2007年2月 8日 (木)

ヤマ・ミドリ

1Yama Midori
-A Light Overture

for Symphonic Band
J.C.バーンズ
(James Charles
Barnes 
1949-




吹奏楽という音楽ジャンルを語るとき、忘れてはならないタイプの楽曲がある。

ポップスはまた別としても、管弦楽をはじめとするクラシック音楽からのトランスクリプション(或いはアレンジメント)、さまざまな種類のマーチ、ウインド・アンサンブルを念頭に置いた現代音楽、シリアスで正統・保守本流のオリジナル曲、ラテンやジャズとのクロスオーヴァー
etc.・・・。
大変幅広い音楽を貪欲にカヴァーする吹奏楽であるが、その一角に、理屈抜きに楽しめる、愛らしい楽曲群があるのだ。

(決して観賞に耐えないなどという意味でなく)「演奏参加型」の音楽ジャンルである吹奏楽に象徴的なこうした楽曲たちも、とても大切であり、私は深い愛着を禁じ得ない。
-この
Yama Midori”はそのタイプの名作だと思う。

♪♪♪

James_barnes_1_2日本を活動拠点の一つとしている人気作曲家ジェームズ・バーンズが、
2002年に神奈川県立逗子高校の創立80周年記念作品として委嘱を受け作曲。演奏時間5分ほどのキュートな楽曲である。
題名は緑豊かなこの高校のロケーションに因んだものらしい。
”ヤマ・ミドリ”という日本語発音のフィーリングを好感して、そのまま題名にしたのかなと思う。)
バーンズの命名は「小序曲」だが、構成等から見てコンサート・マーチと捉えるべきか。
(画像:バーンズの近影)

煌くような木管楽器の動きと、金管楽器のベル・トーンで始まり(冒頭画像)、快活にして天真爛漫な楽想が大変愛らしい。
サックスの音色を効かせたモダンなハーモニーが洒落ていて、このムードが全曲を支配していく。2


3トリオに入ると、ますますサウンドは艶を増し、まるでジャズの
5サックス・ソリのムード。
そして、冒頭の旋律を想起させる金管群による伴奏(まるで明滅するライトのようである)を従え、木管群が祝祭の歌を高らかに歌う。

♪♪♪








”小品”というべき作品だと思うが、こうした作品にも確りと、これだけ音楽の魅力というものを織り込んでしまうバーンズの手腕には本当に舌を巻く。もちろん委嘱者にとっては特別な楽曲となっていると思うが、もっともっと広く演奏されてしかるべき作品である。

Yama_midori音源は出版元のサザン音楽出版のデモ
CD
演奏はクレジットによれば
”James Barnes cond.
The Southern Wind Symphony”

となっている。(左画像)

こうした作品も、レパートリーとしてぜひ大事にしたいものだ。


♪♪♪

さて、バーンズといえばいよいよ
1981年のABAオストワルド作曲賞受賞作品「死の幻影」(Visions Macabres)2006年に出版、同時にサザン音楽出版のデモCDVol.24)に収録され、そのベールを脱ぐ。既に、この音源入手が可能となっており、こちらも要注目だ。

(Revised on 2009.5.31.)

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