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2007年1月12日 (金)

デュオ・コンチェルタンテ

2_7Duo Concertante
for Solo Trumpet, Euphonium,
and Concert Band

J.C.バーンズ
( James Charles Barnes 1949- )


ジェームズ・バーンズは洗足学園大学で指導を行うほか、本邦吹奏楽団の委嘱作品もあり、日本でも大変親しまれているアメリカの作曲家。
1978年「交響曲第1番」、1981年「死の幻影」で2度のABAオストワルド作曲賞を受賞するなど高く評価されており、行進曲からポップス調の小品、規模の大きな交響曲に至るまで幅広い作品がある。また、近年ではガーシュウィンの「ポギーとベス」の編曲もヒット作となるなど、多彩な活躍ぶりだ。

「デュオ・コンチェルタンテ」(
1987は、そんなバーンズによる吹奏楽のための協奏的作品の名作。
名手揃いのアメリカ空軍バンドと、当時同バンドに所属していたヴィクター・ボウマン(
Victor Bowman, Trp.)&ブライアン・ボウマン(Brian Bowman, Euph.のボウマン兄弟のデュオのために書かれた華麗な音楽である。特にブライアン・ボウマンは現代的な音色のユーフォニアムのヴィルトゥーゾとして世界的に評価が高い。

Brian_bowman ※ユーフォニアムに関しては、英国ロイヤル・マリーンズ・バンドに代表される”黒”くぶ厚い音色の、ヴィブラートを潤沢にかけた演奏は現在ではほとんど聴かれなくなった。ブライアン・ボウマン(右画像)はそうした現代ユーフォニアムの方向性を決定付けた存在だと言えよう。私自身はロイヤル・マリーンズ流のEuph.にも、また捨てがたい味があると思っているのだが・・・。
余談だが、映画「ブラス!」に、楽器のケースを提げて出掛けるたびに隣のオバサンからトランペットに間違われ、副指揮者である
Euph.奏者が「ユーフォニアムだっ!」と激するシーンが出てくる。これには、ブラスバンドの本場イギリスを舞台にした映画でも、このようなシーンが出てくるのかーと思わされた。Euph.
奏者が自分の楽器のことを説明するのに苦労するのは、どこの国も同じなんだね。

♪♪♪


輝かしく快活なオープニング。これが一旦静まって、あたかも照明を落としたステージにスモークの白煙が立ち昇るかのような前奏部。そこにスポットライトを浴びて、タキシード姿の美男子
2名が登場!・・・といったイメージの幕開けである。
こんなにカッコいいソロ奏者の歌い出しがあるだろうか!

構成は、急-
Euph.カデンツァ 緩(3/4拍子)
Trp.カデンツァ コーダというもので、2人のソロ奏者のテクニックと音色を存分に聴かせる。抒情的な中間部はとてもスゥイートで素敵だし、ソロ奏者だけでなく、バンドの伴奏も極めて華麗、各楽器の音色も存分に活かした「バンドのための」協奏的作品でもある。中でも、Trp.カデンツァ直後のアンサンブルにおける”音色の競演”は聴きもの。Trp.Euph.の奏者であるかにかかわらず、聴く者全てを魅了する音楽だ。

♪♪♪

音源は委嘱者
ジェームズ・バンクヘッドcond.
アメリカ空軍軍楽隊
独奏:ヴィクター・ボウマン(Trp.

&ブライアン・ボウマン(
Euph.

による演奏がある。
(冒頭画像/出版元Southern Musicの発売


「完璧」というよりは生気漲る魅力的な演奏で、心躍る。

1_9同じ演奏者で別の録音(左画像:1990年Mid-West Clinic Live盤)もあり、こちらはCD表記からすると、Trp.ソロはCornetを使用している可能性もある。




・・・しかし、ボウマン兄弟は凄い!肉親同士の共演/競演でこれだけの音楽ができたら、次元の違った喜びがあるだろうと思う。素直に羨ましい。

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コメント

初めまして。ノシ。グレープフルーツと申します。
私も吹奏楽基地外ですがどうぞお許しあれ。
お手初めにこんなCDもありますよ
http://www.amazon.com/gp/product/B000E1YQ32/ref=wl_it_dp/002-8436483-3837650?ie=UTF8&coliid=I22PE8P8RN65R0&colid=3ISNGUMYZQ1K4

投稿: グレープフルーツ | 2007年1月26日 (金) 20時57分

グレープフルーツさん、初めまして。
なるほど、作曲者自身がPiano伴奏版を作っており、出版もされていることは知っていましたが、音源も出ているんですね!

投稿: 音源堂 | 2007年1月27日 (土) 00時35分

初めまして!こんばんは、junkoと申します。
今日このページを見つけて、心がぐっと熱くなるような気がしました。
私は今大学でTpを吹いています。聞いてくれる人を心地よくさせられるようなTpを目指して、日々練習しています。

Duo Concertante
for Solo Trumpet, Euphonium, and Concert Band
J.C.バーンズ
( James Charles Barnes 1949- )
今日この存在を知り、ここに私の理想が詰まっているんだ!聞きたい!って思いました。
ところが、田舎者なうえインターネットを使ってもなかなか入手経路がつかめず…どこで入手可能か教えてもらえないでしょうか?
宜しくお願いします。

投稿: junko | 2007年8月 9日 (木) 21時38分

junkoさん、初めまして。ようこそいらっしゃいました!
お尋ねのCD(正確にはCD-R)ですが、私も良く購入させていただいている Musicstore.jp さんに在庫があるようです。以下URLにアクセスしてみて下さい。

https://www.musicstore.jp/database/search.php?order_no=034799

また、
CDタイトル:James Barnes "Symphonies"
出版社 : Southern Music Company
商品No. : SMCDBAR2
の明細にて、お近くの楽器店(吹奏楽譜を取り扱っているところ)にお問い合わせいただいても入手できることと思います。

とっても素敵な曲ですので、ぜひ聴いてみていただきたいです!

投稿: 音源堂 | 2007年8月 9日 (木) 22時30分

ありがとうございます!
さっそく問い合わせたいと思います。
手に入ったらEuphの後輩と聴きたいですね☆
今からとても楽しみです。
またいい音目指して頑張ろうって気持ちが高まりました!
本当にありがとうございました。

投稿: junko | 2007年8月10日 (金) 00時58分

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