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2006年9月22日 (金)

新時代のためのファンファーレ

1_2Fanfare for a New Era
J.スタンプ
Jack Stamp 1954-)


日本の吹奏楽団のコンサート、幕開けはどんな感じだろうか?最も多いパターンはオーケストラ風に近く

1.セッティングの終了した状態(打楽器、ハープ、
     ピアノ等+椅子と譜面台)でステージ照明オフ

2.その状態で舞台上手下手から楽員がぞろぞろ
     と入場、着席
  (続いてチューニングをすることもある)
        ※往々にして音が合ってないことがバレるだけの?

3.客席照明オフ&ステージ照明オン、指揮者が
     上手から登場、拍手とともに迎えられ、(場合に
     よってはバンドは起立し)指揮者は客席に一礼

4.(バンド着席)指揮者登壇し、演奏開始

ではないだろうか。

私個人は
「緞帳を下げた状態で客席照明オフ&ステージ照明オン、指揮者の肩まで緞帳が上がったところでいきなり演奏開始!」
っていうのが一番好きだ。
これを私の生まれ育った九州では気の利いたバンドなら結構やっていたが、何ともスカっとしていてカッコ良かった!

♪♪♪

一方、私が現在所属している楽団では、

1.セッティングの終了した状態(打楽器、ピアノ等
    +椅子と譜面台)でステージ照明オフ

2.その状態で舞台上手下手から楽員がぞろぞろ
     と入場、着席
       (
ここまでは”フツー”)
3.照明オフのままオープニングテーマ開始  
       ※曲名「オヤジ登場」/杉本幸一作曲。「オヤジ」は
Band Master の意味
          で、”中高年のおっさん”という意味ではありません^^)

4.音楽は一旦静まりTimp.ppロール、続いて
     影マイクのアナウンス

    ”Ladies & gentlemen, Welcome to our
   
th regular concert. Now, we introduce
    our band director.
     Please welcome, Mr.
○○○!"

5.パーカッションに導かれ楽曲再度盛り上がり照
     明オン、指揮者登場

6.音楽に包まれつつ客席に一礼後、登壇しオープ
     ニングテーマのエンディングを指揮

7.オープニングテーマ終了、プログラム1曲目開始

というスタイルが定着している。

実はこのスタイル、アメリカ空軍(他のアメリカ軍でも同様にやっているところがある)のものを、私が移植したものである。軍楽隊同様、絶対的な常任指揮者を擁する私どもの楽団に相応しいと考えたのだ。
初年度はこのオープニングに続いて間髪入れずジュビラント序曲(
A.リード)を開始する、という演出を実施。これが指揮者・楽員にも好評で、以降定着し現在に至るが、効果的で個性的なオープニングと自負している。

♪♪♪

Photo
左画像は元ネタとなった
ローウェル・グレイアムcond.
アメリカ空軍バンド
の演奏会の模様を収録したライヴ
CD。上述のオープニングのあとアメリカ国歌(いかにも軍楽隊らしい運び・・・)。
その後、直ちに演奏されるのが本稿でとりあげた「新時代のためのファンファーレ」だ。この曲はローウェル・グレイアムの空軍バンド指揮者就任を祝うために作曲されたものである。

3_2ベルトーンを効果的に使った、鮮烈な
Trp.+チャイムのファンファーレに始まる。(冒頭画像参照)
「ファンファーレ」ゆえに金管群を中心とした展開ではあるが、打楽器はもちろんのこと木管群も駆使した”バンド・ファンファーレ”である。

ジャック・スタンプ
はこの分野で名作が多く、
"Gavorkna Fanfare" "Cheers !" "Cloudsplitter Fanfare" "Fanfare for the Great Hall"と目白押しだが、中でも「新時代のためのファンファーレ」は傑作中の傑作。

鮮烈な
Trp.のファンファーレ楽句と、聖歌風の中低音の朗々とした旋律、ダイナミックなTimp.・フロアタム・ドラ等の打楽器群の対比が素晴らしく、終始失速することなく突き進んでいく。
まさに「かぁっくいーい~っ!」の一言。
途中、カノンを挟んで音楽の幅を更に拡げているのも心憎い。
2
アメリカ空軍は持ち前の技量を存分に発揮、スピード感のある音色で他の追随を許さぬ見事な演奏を聴かせてくれている。オープニングテーマから「新時代のファンファーレ」までのところで、既に聴衆が「完全に持っていかれてしまっている」のは明らかなのである。

♪♪♪

Stamp「ファンファーレの巨匠」ことジャック・スタンプは、指揮者としても非常に優れている。
彼の棒になる演奏はどれも小気味よく、アナリーゼも適切。刮目して聴くに値する。




(Revised on 2008.10.25.)

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コメント

おお、スタンプのファンファーレ!
h-ongendo様にご紹介いただいて以降、ドライビング用音源として欠かせない存在になっております。空軍バンドのベルトーンはいつ聴いてもスカッとするのです。あんな風にやってみたいものだと思いながら、今日はオヤジを個人練習してしまいました。でも、TubaでCのベルトーンってけっこうシビアなんです。C管ならいけるのかなあ・・・

ところで、今の今まで、この曲の作者はJames Stampだと思ってました。

投稿: くっしぃ@サウジ | 2006年9月24日 (日) 05時49分

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