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2006年6月21日 (水)

ブロックM

ScoreConcert March
Block M

J.H.ビリック
(Jerry H. Bilik 1933- )














Jerry_bilk_2ジェリー・ビリック(左画像)が作曲した、アメリカン・マーチ最高傑作の一つ。ビリックはアメリカの人気TVシリーズ”刑事スタスキー&ハッチ”や”チャーリーズ・エンジェル”に楽曲アレンジャーとして参画したほか、ディズニーキャラクターによるアイス・ショウ(Desney on Ice)の音楽についてもアレンジを担当している。


吹奏楽においても、「アメリカ南北戦争幻想曲」「吹奏楽のための交響曲」「アルトサクソフォーン小協奏曲」「トランペット協奏曲」といった堂々たる作品を残しているビリックだが、この「ブロックM」一曲だけでも永遠なる賞賛を手に入れたと言っていい。

彼の母校=ミシガン大学のナイト・コンサートのために書かれた作品であり、”M”はミシガン大学のエンブレムにもなっている頭文字Photo_3
アメリカン・フットボールのハーフタイム・ショウで同大学のマーチングバンドが描く人文字、それこそが”Block M”だ。
(上画像参照)

♪♪♪

華やかで快活なイントロダクションでスタート、
Photo_2
モダンな旋律とハーモニー、洒落たコード進行がこのマーチの魅力である。特に、次々と繰り出されるその優れた旋律の魅力には注目していただきたい。

第1マーチ
1
第2マーチ
2
トリオ
Photo_3
トリオでは、スネアのブラシによるアドリブ的リズムやカップ・ミュートを着けたトランペットのオブリガートといった新機軸も次々と現れる!
一気呵成な快速で、生命感に溢れた”胸のすくような”マーチである。現在に至っても、これほど洒落たモダンなマーチはない。

♪♪♪

この現代感覚溢れるマーチが作曲されたのは、何と1955年

今から55年以上も前である。ビリックは当時まだミシガン大学の学生で弱冠22才。マーチ王スーザの没年の明年(1933年)生まれのビリックが産み出したものが、これほどまでに斬新なマーチとなったのは因縁か?それともスーザと比しても確固たるアイデンティティを持つ作品を求めた若者のエネルギーだったのか-。
ブロックMの登場から55年超、この曲に匹敵するモダンなマーチが幾つあるだろうか?

例年、全日本吹奏楽コンクールの課題曲として登場するマーチ。毎回新しく作曲されるマーチたちは、半世紀以上前に作曲された「ブロックM」の前でも、決して恥ずかしくないものになっているだろうか?

♪♪♪

Photo_4音源は
フレデリック・フェネルcond.
東京佼成ウインドオーケストラ

の演奏をお薦めしておく。



しかし、入手困難ながら、
1992年7月岡山シンフォニーホールでの
大阪市音楽団演奏会のアンコール演奏

が非常に素晴らしいことを申し添える。
指揮は飯森 範親、生命力に満ち満ちた快演である。
(以前Band Powerでライブ録音がストリーミング配信されていた。)

個人的には、トリオのブラシ・スネアがもっと奔放にアピールする演奏を聴きたいし、本家ミシガン大学バンドによる演奏も聴いてみたいと願っている。

   【その他の所有音源】
       エドワード・ピーターセンcond. ワシントン・ウインズ
       斎藤 七雄cond. 陸上自衛隊富士学校音楽隊
       汐澤 安彦cond. フィルハーモニア・ウインドアンサンブル
       辻井 市太郎cond. 大阪市音楽団(Live)
   野中 図洋和cond. 陸上自衛隊中央音楽隊
   シズオ・Z・クワハラcond. 大阪市音楽団(Live)


(Revsed on 2015.1.17.)

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コメント

 久しぶりにコンピュータから接続しましたらこの記事に巡り会えました。
 私が初めて聴いたのはまだ社会人になる以前、NHK−FMで時間調整と思われる番組の余白の1曲でしたが、実に爽快な印象で嵌りました。たまたまテープに録音していたのでその後何度聴いたことか!
 それにも拘わらず演奏者はあまり記憶にありません。と、いうことはつまり、それだけ楽曲の魅力が優っていたのでしょうねえ。王者Sousaとは確かに違う新感覚を小僧ながら私も感じていたのかもしれません。そんなわけで、h-ongendo1964さんのコメントは、正に「わかる、わかる。」です。

投稿: 長谷部 | 2009年12月12日 (土) 22時20分

長谷部さん、いつもコメントを有難うございます。
この曲は録音自体が少なく、しかも長いこと”快速”なものがありませんでした。NHK-FMで放送された有賀 誠門cond.東京芸術大学管打研究会(だったかな?)の演奏が唯一小気味良いテンポで、これをエアチェック(死語!^^;)したテープを繰返し繰返し聴いていたものです。
輸入盤でも録音は乏しく、これほど魅力的な作品に”決定版”の録音がないのは残念でたまりません。

そんな中で、記事中に挙げさせていただいた飯森 範親cond.大阪市音のライヴ録音はまさに胸のすくような生命力溢れる演奏です。途中入りそうになった聴衆の手拍子が思わず引っ込んでしまったほど真剣勝負!の演奏なんです。(音質はかなり劣化しましたが、何とか音源として取り込み、ことあるごとに聴いて楽しんでいます。)
今尚、世界で一番モダンなマーチであり続けているこの曲ですから、この快演を凌駕する演奏を私は心待ちにしているのです!

投稿: 音源堂 | 2009年12月14日 (月) 14時55分

 こんばんは。‘仕事力’の乏しさからついつい残業になってしまい、帰路、携帯電話でお気に入りのサイトに接続しては精神的均衡を維持させていただいている昨今です。
 で、“ブロックM”ですが、おっしゃるとおり、録音は非常に少ないですねぇ。とりあえずこの機会に、お勧めくださった行進曲集を入手すべく手配しようと思っておりますが、飯森さんの快演には及ばないとのことで少々未練であります。
 私が繰り返し聴いたエア・チェック(死語ですか。寂しいですね)テープは、「ブラック・ダイク・ミルズ・バンド」のような記憶が微かに甦ってまいりましたが、果してそんなバンドがありましたかどうか。少なくとも有賀誠さんのグループではなかったのは確かです。今はテープも行方不明ですが、パーカッション・シークエンスに続く“ブロックM”の爽快な演奏は確りと私の脳細胞に蓄積されております。

投稿: 長谷部 | 2009年12月14日 (月) 21時43分

お仕事お疲れさまです!
「ブラック・ダイク」は英国式ブラスバンドの名門ですよね?吹奏楽編成とは異なりますので、長谷部さんのお気に入りは、また別のバンドによる「ブロックM」ではなかったでしょうか?
いずれにしましても、きっと素晴らしい演奏だったことと拝察します。良い曲・良い演奏の印象は本当に強く、またその想い出はいつまでも消えないものですね!

投稿: 音源堂 | 2009年12月15日 (火) 01時04分

はじめまして。突然失礼いたします。
もう20年前以上になりますか、学生時代に所属していた吹奏楽団でこの曲はいつも演奏していました。毎回定演やコンサートの最終曲に使っていたのです。
久しぶりにYoutubeで聞いたときにはなつかしさのあまり涙しました;;
本当に素晴らしい曲だと思います。印象が強く、今でも大好きですね。

投稿: ぺりまーに | 2010年12月10日 (金) 05時45分

ぺりまーにさん、初めまして!お越しいただき、またコメントも頂戴し有難うございます。
「ブロックM」は本当に大好きな曲で、飽きることなく聴き続けています。斬新なアイディアが次々に現れて、ワクワクさせられっぱなしなのは凄いですよね。理屈抜きに元気な気分にしてくれるこの曲は、まさにマーチ王スーザが目指したものを持っていると思うのです。

ほかの記事もご覧いただけましたら幸いです。今後とも我が音源堂をよろしくお願い致します。

投稿: 音源堂 | 2010年12月11日 (土) 11時59分

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