壮麗なる序曲
Pageantry Overture
J.エドモンソン
(John Edmondson 1933- )
1970年の出版、CBSソニーによる「吹奏楽コンクール自由曲集」の第1弾”ダイナミック・バンド・コンサート”Vol.1(冒頭画像)に収録、紹介されたことから、1970年代には非常に数多く演奏された作品である。
別邦題「ページェントリー序曲」。
作曲者ジョン・エドモンソンはフロリダ大学を卒業後、ケンタッキー大学で作曲を修めた人物で、プロ・トランペット奏者としてのキャリアも持つ。母校ケンタッキー大学の”ワイルドキャッツ・マーチング・バンド”のスタッフ・アレンジャーを務めていたことからマーチングの分野にも明るく、ポップスのジャンルも含めコンサートバンド・マーチングバンドの双方に、多くの作編曲作品を提供している。
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「壮麗なる序曲」は判りやすい構成と美しく親しみやすい旋律を持ち、技術的にも易しい作品でありながら、同時にモダンな響きも有していることが、その人気の理由であっただろう。洵に愛すべき小品である。
短い序奏に続き、Trp.が全曲を支配する主題を提示する。
この旋律がさまざまな楽器に受け継がれていく楽曲であるが、終始しっとりとして抒情的な印象である。Allegroで始まった楽曲が、Meno mossoとなって幅広く、暖かく歌われるとその抒情性が一層際立ってくる。
木管のトリルでテンポと快活さを取戻してAllegroを再奏したのち、さらにロマンチックな3/4拍子・Moderatoの中間部となる。
木管群の歌うこの美しい旋律は、明らかにサティの「ジムノペディ第1番」の影響を受けたものであるが、とても幻想的で味わいがあり、この雰囲気を吹奏楽に持ち込もうとした作曲者の意図がよく伝わってくる。
素敵な旋律を、ちょっと気のきいた伴奏とサウンドで聴かせるこの曲は、古くささとは無縁の普遍的な魅力があると云えよう。
Trb.が堂々と中間部の旋律を提示してブレイク、カノン風の主題応答と打楽器のソリが交互に現れて快活さを取戻す。
そして音楽はさらにスケールを拡げてゆき、エキゾティックなハーモニーによってモダンなアクセントが加えられ、雄大さを増したクライマックスとなって終結へ向かう。
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音源は
飯吉 靖彦(汐澤 安彦)cond.
フィルハーモニア・ウインド・アンサンブル
発音にやや荒さが感じられる部分もあるが、この曲の良さを確りと押さえた演奏である。
また、他の音源を聴いてもそれぞれに個性がありながら、いずれもしっとりとよく歌う演奏となっている。楽曲に”歌心”が備わっているのだと思う。
【他の所有音源】
山田 一雄cond. 東京吹奏楽団
木村 吉宏cond. 広島ウインドオーケストラ
エドワード・ピーターセンcond. ワシントン・ウインズ
※尚、試聴音源を含む出版社(C.L.Barnhouse)サイトはこちら
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演奏Grade2.5という平易さながら、この曲には確かな魅力がある。当時の演奏機会の多さはその証明であろう。
やはり、”いい旋律”のある曲は強い-
つくづくそう思わされる。
難易度はもちろんのこと、手法が保守的あるいは前衛的だとか、内容が単純か複雑かとか、そんなことを超越して力のある音楽には確りと作られた旋律が存在する。何といっても音楽の魅力の最大要素は、旋律なのである。
(Revised on 2009.6.18.)
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この劇的なクライマックスの後、二人の運命と愛の行方を暗示する音楽は、やがてぼんやりと遠く、遠く消えていく。


















※ジョセフ・シリンガー (左画像)










































































































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